森の赤い妖精とも呼びたくなる、鮮やかな赤い夏鳥「アカショウビン」。
「キョロロロロ……」と森の奥へ吸い込まれていくような声は、一度聞くと忘れられない神秘的な響きがあります。
鳥取県には、大山周辺のブナ林を中心に、沢沿いの深い森、湿った谷筋、広葉樹林など、アカショウビンが立ち寄りやすい豊かな自然環境が点在しています。
この記事では、公開されている観察情報や探鳥地としての歩きやすさ、駐車場の使いやすさ、周辺環境をもとに、鳥取でアカショウビンに出会えるおすすめ探鳥地を5か所に絞って紹介します。
鳥取でアカショウビンを探すなら、大きな軸になるのはやはり大山周辺です。深いブナ林、湿った沢筋、朝霧に包まれる山の空気。そのすべてが、アカショウビン探鳥の期待感を高めてくれます。
今回は、実際に私が観察したことのある「鏡ヶ成・烏ヶ山周辺」と「船上山周辺」では、現地でのリアルな実録エピソードも交えて紹介します!
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また、アカショウビンを探す場所は、沢沿いや湿った林道、深い森が多くなります。虫対策、歩きやすい靴、飲み物などをしっかり準備しておきましょう。
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鳥取でアカショウビンに出会えるおすすめ探鳥地5選
1位 大山ブナ原生林・大山寺周辺(大山町)
鳥取でアカショウビンを探すなら、まず最初に候補にしたい代表的なエリアです。
大山周辺には広大なブナ林や広葉樹林が広がり、沢筋や湿った谷も多く、アカショウビンが好む環境が見事にそろっています。
大山寺周辺は観光地としても広く知られていますが、早朝の静かな時間帯には森の気配が濃くなり、様々な夏鳥たちの声に包まれます。特に梅雨時期から初夏にかけては、しっとりとした深い森の中で、アカショウビンの美しい声を聞ける可能性が高まります。
- Googleマップ: 大山寺周辺
- 駐車場情報: 大山寺周辺の公営駐車場等を利用できます。新緑や登山の繁忙期は観光客も多いため、早朝到着が鉄則です。
- 注意事項: 登山者や参拝者に配慮し、遊歩道を外れないようにしましょう。早朝でも話し声や足音を控えめにし、静かな森の環境を乱さない探鳥を心がけたい場所です。
2位 大神山神社奥宮周辺(大山町)
大神山神社奥宮(おおがみやまじんじゃおくみや)周辺は、大山寺からもほど近く、深い森と厳かな石畳の参道が続く雰囲気抜群の探鳥地です。
参道沿いには巨大な杉やブナの木々が並び、周囲には神聖な沢の気配も漂います。早朝の静まり返った時間帯に歩くと、観光地というよりも、深い山の核心部に入っていくような静寂に包まれます。
アカショウビンを探す場合は、参道周辺の静かな森の奥や、沢筋の気配を意識しながら、まずはその声を注意深く待つのがおすすめです。
- Googleマップ: 大神山神社奥宮
- 駐車場情報: 大山寺周辺の駐車場から徒歩で向かう形になります。参道は石畳で少し距離があるため、歩きやすい靴が必須です。
- 注意事項: 信仰の場でもあるため、境内や参道では静かに行動し、撮影マナーを厳守しましょう。三脚の使用や長時間の進路妨害にならないよう十分な配慮が必要です。
3位 鏡ヶ成・烏ヶ山周辺(江府町・日野町)【実録エピソードあり】
鏡ヶ成(かがみがなる)・烏ヶ山(からすがいま)周辺は、大山の南側に位置する自然豊かな高原エリアです。
開けた高原の爽やかさがある一方で、一歩谷筋へ足を踏み入れると、湿った林内や見事なブナ・広葉樹の森が広がり、探鳥の雰囲気が大きく変わります。アカショウビンを探すなら、開けた場所よりも、沢筋や林内の少し暗い場所、湿った谷を意識して歩くのがポイントです。
📝 おこめの現地実録エピソード
私が鏡ヶ成周辺を歩いたとき、最初に感じたのは高原特有の爽やかで心地よい風でした。明るい空気が抜け、遠くには大山南側らしい雄大な山の広がりが見えます。
しかし、一歩谷筋へと入ると、周囲の空気はがらりと変わりました。
ブナと広葉樹が入り混じる林内はしっとりと湿り気を帯び、足元には深い落ち葉が重なり、すぐ近くから沢の音が優しく聞こえてきます。
初夏の早朝、薄暗い林内を音を立てずに静かに歩いていると、頭上の開けた枝ではなく、少し低めの生い茂った暗がりに微かな気配を感じました。その場で立ち止まり、じっと息をひそめます。
すると次の瞬間、すぐ目の前の沢を横切るようにして、鮮やかなルビー色の羽が一閃しました。
ほんの一瞬の出来事でしたが、薄暗い森の緑を鮮やかに切り裂くような、強烈な赤い輝きでした。大山の南側が育む、手つかずの濃い自然。その力強さをそのまま体現するような、感動的な出会いでした。
- Googleマップ: 鏡ヶ成
- 駐車場情報: 休暇村奥大山周辺の駐車場を利用できます。高原散策や登山利用者も多いため、混雑時期は早めの到着がおすすめです。
- 注意事項: 山道や林内では天候変化に注意が必要です。山の天気は変わりやすく、霧や雨で視界が悪くなることもあるため、無理に奥へ入らず、安全に歩ける範囲で探鳥しましょう。
4位 船上山周辺(琴浦町)【実録エピソードあり】
船上山(せんじょうさん)周辺は、切り立った屏風岩のような岩壁と、深い渓流が印象的なエリアです。大山寺周辺とはまた違う、険しさと静けさをあわせ持つ独特の景観が広がっています。
山林と渓流が非常に近く、湿った林道や沢沿いなど、アカショウビンの声を期待したくなる環境が凝縮されています。人が少ない時間帯に歩くと、森の奥の微かな音がよく聞こえる素晴らしい場所です。
📝 おこめの現地実録エピソード
船上山周辺を歩いたのは、梅雨時期の少しジメジメとした早朝でした。渓流沿いの古い林道には湿った空気が濃く漂い、苔むした石や木の根が、夜の雨の名残を美しく残していました。
沢はザーザーと心地よい音を立てて流れており、その水音に包まれながらゆっくりと歩を進めていると、確かにあの澄んだ声が混じって耳に飛び込んできたのです。
「キョロロロロ……」
沢音に溶けるようでいて、どこか遠くまでまっすぐ突き抜けるような神秘的な声。
音を立てないよう、足元を確かめながら慎重に少しずつ近づきました。すると、水面へとせり出した太い枝の上で、周囲を警戒するようにそっと首をかしげているアカショウビンの姿を捉えることができました。
その赤い体は、薄暗い渓流沿いの中で一際よく映え、そこだけがスポットライトを浴びたように静かに輝いていました。大山寺周辺に比べると圧倒的に人が少なく静かな分、鳥たちもどこか落ち着いて、周囲の自然に溶け込んでいるような深い印象を受けました。
- Googleマップ: 船上山
- 駐車場情報: 船上山万本桜公園や少年自然の家周辺の駐車場を利用できます。現地の案内に従って駐車しましょう。
- 注意事項: 林道や登山道の状況を事前に確認し、雨上がりは足元が非常に滑りやすくなります。渓流沿いを歩く際は無理な移動を避け、安全第一で行動しましょう。
5位 氷ノ山西麓・若桜町の森(若桜町)
氷ノ山(ひょうのせん)の西麓、若桜町の森は、兵庫県境にほど近い非常に山深いエリアです。
湿った谷筋や広大な広葉樹林が美しく広がり、アカショウビンが好む環境として外せない場所です。観察の難易度は高めですが、人の少ない静かな森で、じっくりと声を探したいベテランバーダーには特に魅力的なスポットと言えます。
梅雨から初夏の早朝、沢音の近くで時折立ち止まりながら、森の奥から響く「キョロロロロ…」という声に耳を澄ませてみてください。
- Googleマップ: 若桜町 氷ノ山周辺
- 駐車場情報: 登山口や周辺施設の駐車場を事前に確認しておきましょう。場所によっては駐車スペースが限られる場合があります。
- 注意事項: 非常に山深いエリアのため、近年の野生動物(特にクマ)の出没情報には最大限の注意が必要です。林道状況や、携帯電話の電波が届きにくいエリアがあることにも留意し、単独で無理に奥へ入らず、安全を最優先にした探鳥を心がけましょう。
⚠️ 山の探鳥に向かう前に必ず読んでおきたい安全ガイド
鳥取の美しい山々は熊の生息地でもあります。静かに待つバーダーだからこそ知っておくべき、遭遇を防ぐための必須知識と最強の防犯装備をこちらの記事で詳しく解説しています。出発前に必ずチェックしておいてください。
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鳥取でアカショウビンを見つける3つのコツ
アカショウビンは、その鮮やかな姿よりもまず「声」で気づくことが圧倒的に多い鳥です。
① 梅雨から初夏の「湿った早朝」を狙う
アカショウビンは、梅雨時期から初夏の湿度の高い森と抜群に相性がよい鳥です。雨上がりの朝や霧が立ち込める日は、森の活性も高く、声が聞こえやすい傾向があります。大山周辺のような広大なブナ林では、早朝の静かな時間帯が最大のチャンスです。
② 声が聞こえても絶対に追いかけない
「キョロロロロ……」と森に響く神秘的な声が聞こえると、つい興奮して近づきたくなります。しかし、アカショウビンは非常に警戒心が強く、こちらが動くとすぐにさらに森の奥へ逃げてしまいます。声が聞こえたら、まずはその場に立ち止まって距離を保ち、鳥が動く方向を見極めながら、沢沿いや暗い枝の奥を双眼鏡で静かに確認していくのが基本です。
③ 暗い森でも視界が明るい双眼鏡を使う
アカショウビンは、明るい開けた枝先に長く止まる鳥ではありません。薄暗い森の奥や、水辺にせり出した影になる枝に一瞬だけ現れることが多いです。肉眼だけでは自慢の赤い影を見逃してしまうため、暗い場所でも光を多く取り込める高性能な双眼鏡があると、発見率が劇的に変わります。
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まとめ|鳥取の深いブナ林で「赤い妖精」に出会う感動を
鳥取県には、アカショウビンを探したくなる素晴らしいブナ林や渓流の環境が今も大切に残されています。特に大山周辺は、豊かな自然のサイクルがそろい、バーダーにとって憧れのエリアです。
出会いは決して簡単ではありません。声だけで終わる日もあれば、赤い影が一瞬だけ横切ってすぐに森へ消えてしまうこともあります。
それでも、「キョロロロロ……」と静かな森にあの澄んだ声が響き渡った瞬間の高揚感は、何物にも代えがたい格別なものがあります。鳥を追いかけすぎず、森のリズムに合わせて静かに待つ。そんな贅沢な時間を、ぜひ鳥取の美しい森で体験してみてください。
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